# 解離性健忘 Dissociative Amnesia
解離性健忘
外傷(トラウマ)的な出来事と、それに関連する出来事が思い出せず、その範囲があまりにも広いので、通常の『物忘れ』では説明が出来ない状態。
DSM-IVによる3つの「解離性健忘」の診断基準
A. 外傷(トラウマ)的な出来事と、それに関連のある出来事が思い出せず、その範囲があまりにも広いので、通常の『物忘れ』では説明が出来ない状態。
B. この症状は、他の解離性障害・ストレス性障害、または身体化障害を表している最中のみにおこるものではない。そして、薬物乱用・投薬や、頭の怪我など、直接的に身体に作用したものでもない。
C. 症状が、その人の生活・職場生活などに、明らかな悪影響(苦痛)を及ぼしている。解離性健忘の型
(1)局在性健忘 = localized:ある限られた期間に生じた出来事を思い出せない。
ex)交通事故で家族が死亡。その事故から2日間の出来事が思い出せない。
(2)選択性健忘 = selective:ある出来事に関して思い出せる部分と、思い出せない部分がある。
ex)ある退役軍人が、激しい戦闘体験の一部しか思い出せない。
(3)全般性健忘 = generalized:今までの人生の全般を思い出せない。
(4)持続性健忘 = continuous:ある特定の時期から現在に起こった出来事を思い出せない。
(5)系統的健忘 = systematized:ある範疇の情報が思い出せない。
ex)ある特定の人に関する記憶がごっそり抜け落ちている。
*(3)〜(5)はあまり一般的ではない。
・解離性健忘の症状を一度体験した人は、ストレスにさらされると、健忘を生じやすくなる。
・ストレス環境を離れると、記憶が自然に回復することがある。
引用元↓
- 作者: 高橋三郎,染矢俊幸,大野裕
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2003/12
- メディア: 単行本
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*参照:解離とは/トラウマと解離性精神障害 /解離性障害/痛みを感じない者は誰か/解離性健忘
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